哀れ

蒼い瞳に何かを込めて自分を見ている。

「お待たせしました。では、始めましょう」

そう言うと彼女は槍を構えた。

自分に向けて。

「先輩、やはりあの化け物がまた蘇生したのかい?」

「いいえ」

葵は簡潔にそれだけを答えた。

「じゃあ、あの白マント絡みか?」

「違います」

瞳に殺気のようなものが込められているのは気のせいだろうか。

「……じゃあ、今回の敵は……」

誰なんです、と尋ねる前に彼女が先に口を開いた。

「……今回の、私の敵は、貴方です。深山緋影」

葵皆海は、冷酷に事実を深山緋影に告げた。

空気が凍ったように、緋影には感じられた。