哀れ

お礼

お礼

「じゃあ、なんなんです?」

葵から視線を恥ずかしそうに逸らす。

「……その……いや……ありがと」

彼女は自分の言葉に目をパチクリさせている。

「はい?」

訳がわからない、といった感じだ。

「……先輩が……俺の事を呼んでいてくれなかったら……多分、俺は目を覚まさなかったと思う……だから……その……ありがと」

自分で言ってて何か恥ずかしい。

そんな緋影を見ていた葵は、

「礼を言うのは私の方です、深山君」

にっこりと、あの柔らかい微笑みを浮かべた。